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<コラム:035>
頑張る中国のジャーナリストたち

【2010年7月30日】

中国では新疆ウイグル地区やチベットでの政治・治安事件や天変地異の大災害がつづいています。もともと、中国は災害が多く、その規模も大きいので、有史以来強大な権力機構が必要とされた土地柄でした。ところがそこに工業近代化の波が押し寄せ、「公害」や「産業事故」が加わるようになりました。これまで、それらは報道管制の対象とされ隠されてきましたが、最近、少しずつ、報道されるようになってきました。

2010年7月28日、洪水によって、吉林省上千化学工場の原料ドラム缶が大量に松花江に流れ込むという事故がおきました。1缶に160kg~170kgの有毒な原料が入ったドラム缶約1000缶が漂流をつづけています。

Photo

報道規制されている労働争議も国外には漏れ伝わるようになってきています。この「一日一笑:おもしろ情報館」でたびたび紹介するように、幹部の腐敗や汚職を追及するマンガや写真情報は国内向けにも報道されています。情報の自由化は中国の民主化を確実に前進させます。これは誰にも止められない時代の流れです。
参考 <マンガ:079>頑張る中国の漫画家たち


同じ日にサーチナでも同趣旨の記事が掲載されていました。全文を引用します。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100728-00000069-scn-cn
中国記者のジャーナリズム意識に変化
7月28日18時44分配信 サーチナ
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 中国では、「メディアは共産党の宣伝機関」と規定され、しばしば特定のテーマについて報道統制される。一昔は一流の記者は株(インサイダー取引)でもうけ二流の記者は(企業からの)広告でもうけ、三流の記者は賄賂でもうけ、四流の記者はアルバイト原稿でもうけ、記事だけ書くのは五流の記者と言われていた。ところが、最近中国の記者もかわってきたなあ、と感じることが多い。

 たとえば、7月3日に廃液漏れ事故をおこし8日も隠ぺいして、大規模環境汚染を引き起こした紫金山銅山(福建省)を取材する記者たちが、現場で企業から渡される「慰労金」の受け取りを拒否したり、中国メディアがその親会社の香港上場企業・紫金鉱業からの広告費を拒否する例が相次いだ。慰労金の封筒には2000元入っており、広告費は一般に6万元だが、現場にいた20前後のメディアおよびその記者らはみな受け取らなかった。

 そんなの当たり前、と思うかもしれないが、中国では炭鉱事故がおきれば、記者がかけつけて炭鉱主に賄賂を要求する、という光景の方が以前はふつうだった。

 先日、古い友人の中国人記者と食事しながら、ジャーナリズム意識について語りあうことがあった。彼は、「報道統制に従うのではなく、その中でぎりぎりの工夫をして、党中央宣伝部のセンサーをくぐりぬけながら、真実を読者に届けなければならないから、中国の記者の苦労は大きい」と訴えていた。喫緊のテーマでは、中国南部でストライキが連鎖的に多発している件について、独自報道を禁止する通達が出されているが、彼は「ストライキは、労働者の権利意識のめざめであり、中国の搾取構造を変えるためにも報道しなければいけない」と言う立場から、「スト」という言葉を使わずに別の言葉に言い換えたり、工夫して記事を書き続けている。

 おそらく記者意識の変革の背景にはインターネットの発達がある。彼らは新聞上で報道できない情報も匿名でネットで発信している。中国のマイクロブログで現役記者らしい人物のつぶやきをつぶさに見れば記者の良心に従った情報発信が増えている。

 それに比して、残念なのが日本のマスコミの劣化、といわれている。官房機密費がメディアコントロールに使われ、記者らが高額の金銭を受け取っていたことが、明らかになりつつある。日本のメディアも、広告費を出す企業との関係や政府や政治家との関係から事実上の言論統制を受けることがある。でも、より厳しい統制を受け、統制に刃向えば記者生命を確実に断たれる立場の中国の記者ですらジャーナリズム意識を語るようになってきているのを見れば、日本のマスコミ、しっかりしないか、と思うのである。(編集担当:三河さつき)

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お読み下さりありがとうございました。
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